アメリカ人の子どもでもよく間違える複数形について詳しく解説

トムは、犬をほしがっているのだから、犬が好きなのですよね。この「犬が好き」は英語でどう言うのでしょうか?

「あの犬」「その犬」と決まってはいません。だから、“ I like a dog. ” でいいだろうと思いますよね。

ところが、‘ a ’ と言ってしまうと「一頭( 匹)」にかぎられてしまうでしょ( 以後、犬を「頭」と呼びます)。「犬といわれるもののうちの一頭が好き」というのではヘンですね。

では、“ I like some dogs . ” か? 「何頭かの犬が好き」もヘンです。



犬が好きの犬を英語に訳すと?

「犬が好き」の「犬」は、何頭であるかの問題ではありません。単に「いわゆる犬といわれるもの」を指しているだけです。

‘ a ’ のときと同じです。

だから、犬の一般的な姿・形を一つ思い描いている、ともいえます。しかし、「好き」ということに目を向けると、一頭にかぎってはいないことは明らかです。英語は数に敏感です。

こういう場合は、“ I like dogs . ” と言います。

‘ dogs ’ の前には、衣装のようにつく前置きがありません。
‘ a ’ はもちろん、指示語も数も、です。前に何もない「裸」の複数形です。
‘ a dog , a dog, a dog ,  ・・・・・・・’ と、ずっとつづく犬をイメージするといいでしょう。

つまり、次の二点を満たす場合の名詞は、裸の複数形です。
① 特定のものではない(「いわゆる~ といわれるもの」という意味)。その点で、‘ a ~ ’ の使い方と同じ。
② 一つだけではない。いくつでもいい。数は限定しない。


「リンゴをもっている( ほしい)」を“ I have apples . ”などと言っては、現実的ではありません。数にかぎりがなく「もっている( ほしい)」ということも含んでしまいます。だから、さっきは“ I want some apples . ” のように数を限定しました。

ところが、「好き」の場合は、「好き」と言っても犬がやってくるわけではありませんから、数にかぎりをつけないで“ I like dogs . ” と言えてしまうのです。

他の例をあげましょう。
たとえば、「本を読むことが趣味」と言うときの「本」は、‘ books ’ です。
特定の本の話ではありませんし、何でもいいから一冊( a books ) というのもヘンです。「何冊か」( some books ) とか「たくさんの本」( many books ) のように数をある程度にかぎるのも奇妙です。ふつう、数を限定しては考えませんね。したがって、裸の複数形です。

次も同様(紫色の文字のみについて) 。
は賢い動物だよね」= dogs
「私、コンピューターは使えない」= computers
「春はのシーズン」=flowers
「彼の仕事はを建てること」= houses
新しいベンチが街中に置かれた」= new benches
「( ご来場の) みなさん」=ladise and gentlemen

最後の例の‘ gentlemen ’ には‘ s ’ がありませんね。これも複数形です。単数形は( 同じ発音で)‘ gentleman ’ ( 男性) 。

複数形は、基本的に、単数形の終わりに‘ s ’ を加えるのですが、そうならない語もあります。また、‘ s ’をつける場合でも、語によってちがうルールを使う場合もあります。

裸の複数形は、名詞表現の約2 . 5 % です。
‘ a lot of apples’ などの‘ apples ’ も、厳密にいうと、裸の複数形ですが、‘ a lot of’ を一種の「数」と見て、数の前置きがあると見なすほうがいいですね。上の% には、こういう‘ apples’ などは含みません。「数+ 名詞」のほうに含ませています。




‘ s ’ を使わない特殊な複数形 5つのパターン

特殊な複数形をいくつかのグループに分けておきましょう。

( 1 ) ‘ s ’ を使わないで独立している複数形( 前が単数)
女性  woman ? women
子ども child ? children
牛: ox ? oxen
足:foot ? feet
歯:tooth  ? teeth

( 2 ) ‘ s ’ を加える複数形でも、規則があいまいな例

【‘ ~ f ( f e ) ’ で終わる単語の場合】
① ‘ ~ f ( f e ) ’ を‘ v ( e ) ’ に変えて、‘ e s ’ または‘ s ’ を加え、‘ ~ v e s ’ の形にするケース
葉leaf ?leaves
ナイフ knife ? knives ‘ k ’ は発音しない)
半分 half ? halves
 
② ‘ s ’ をつけるだけのケース
屋根 roof ? roofs
そでロ: cuff? cuffs

【‘ ~ o ’ で終わる単語の場合】
① ‘ s ’ をつけるケース
ヒアノ  piano ? pianos
ラジオ radio radios
ゼロ : zero ? zeros

② ‘ e s ’ をつけるケース
ポテト potato? potatoes
トマト tomato? tomatoes
ヒーロー hero _? heroes

( 3 ) 単数と複数の形が同じ名詞
ひつじ sheep? sheep
鹿 deer ? deer
手段 means  ? means
君 you? you
日本人 Japanese ? Japanese
中国人 Chinese ? Chinese

( 4 ) 複数だけの名詞( 集合名詞)
人々 people
商品 goods
家族( の人たち):family(「二家族」などのときはfamilies)
グループ(の人たちgroup (家族に同じ)

( 5 ) 複数形だが単数扱い
ニュ一スnews
経済学economics

数にはかなり神経を使うのが英語ですから、この程度の複雑さ( あるいは、あいまいさ)にはがまんが肝心です。ことばは、すべてが理屈ですっきりいく、というものでもないのです。

joeがおもしろい話をしています。



カナダ人ジョーの子供の頃の思い出

feets and feet
One of my earliest memories of childhood is walking home from school in winter. The snow was deep. When I arrived home,my mother was waiting at the door for me.
I said: Mom my feets are cold. This is an example of a nearly universal mistake. Most children make this mistake. My mother didn’t correct my mistake. She cuddled me,warmed up my feet in her hands and offer some hot dhocolate.
Much later,in my university dormitory,I heard a friend say,"Man,my feets are cold!"
He should have said "Man,my feet are cold!" I laughed and asked him about the mistake. I discovered that he had made this same mistake when he was young. this time the mistake was intentional.
"Feets" reminded him of his childhood. I felt good to o because i remembere drinking hot chocolate with my mom.

( 訳) 子どものころの思い出の一つに、冬、学校から歩いて帰ったときのことがあります。雪が深かった。家に着くと、母が玄関で待っていてくれました。「おかあちゃん、足( feets ) が冷たいよ」。

母は、まちがい( 正しくは‘feet’ ) を気にせず、手で足をあたため、ホットチョコレートを出してくれました。
それからだいぶ経って、大学の寮にいたときのことです。友人が「おい、君、足( feets ) が冷たいよ」と言ったのです。笑いました。聞いてみると、小さいころに同じまちがいを言っていたというのです。いまのは、わざと、ですよ。おかあちゃんとホットチョコレートを飲んだ記憶がよみがえりました。


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