前置詞が苦手なあなたへ!基礎的な前置詞の使い方を例文で解説

次の文を英語にしてください。
父は、毎朝、犬をつれて公園を歩いています。

解説です。
「父、歩いている、犬をつれて、公園を、毎朝」の順としましょう。「毎朝」の習慣ですから、「歩いている」は現在形。「公園を」は、「何を」ではありません。「公園の中にいる」という「場所」です。

そうすると、“‘My father walks (犬をつれてin the park every morning.”と となりますね。

この「犬をつれて」は、動詞を使わないで、前置詞で言うのです。

「位置」という見方を広げると、「どこ」欄以外を埋めることばでも一種の「位置」に見えてきます。

「犬をつれて」は‘with his dog ’ です。‘ w i t h’も前置詞です。正解は、
“ My father walks with his dog in the park every morningです。

この「犬をつれて」は、文の中では「どこ」欄ではありません。A パターンの基本形でいえば、骨格でもなく、「どこ」「いつ」でもない欄、つまり、その他の「どのように」で一括した欄の中に入ります。「トムは、ボブと映画をみた」と同様の「だれと」欄です。

でも、「犬」が「父の横にいっしょにいる」という位置関係としてみれば、「どこ」欄と同じように見えてくるでしょ? この位置関係を‘ w i t h ’ があらわすのです。

ただし、注意しておかなくてはいけないのは、「父」から見たときの「犬」の位置、という点です。
「父は、犬を横にしたがえて散歩している」のですね。だから、「犬をつれて」になるのです。「犬」から見ても「父」が横にいるではないか、と見えますが、「父」が主で、「犬」が従
、ということです。

だから、「トムは、きのう、新宿でボブと映画をみた」は
“ Tom saw a movie with Bob in Shinjuku yesterday.”
なのです。主人公の「トム」から見て、「ボブ」を「従」( ボブを横にして)と見るから、‘ with Tom ’ です。

「ナイフでそのリンゴを切った」( 切る= c u t ) の場合でも、
“ I cut the apple with a knife.”
と言えます(「切った」は過去形も‘ c u t ’ でしたね)。

「ナイフが自分( 主) といっしょになっている」という位置関係と見て、‘ with a knife ’ で「ナイフを使って」という動きのあるようすをとらえてしまうのです。

「ペンで手紙を書いた」も、同じです。“I wrote a letter with a pen.”です。

前置詞を「位置語」ととらえれば、欄を超えて、いろいろなようすが表現できます。位置語の威力です。



~ の世界に入っている」の意味を表す前置詞 in

メアリーは、日本語の勉強のために、日本語で日記をつけている、としましょうか。

この「日本語で日記をつける( 書く)」は英語でどう言うか?

日記は‘ d i a r y’です。いつもの習慣だから、Mary writes a diary まではいいですね。あとの「日本語で」は、いままでの前置詞のどれかを応用するのです。

メアリーが日記をつけるとき、頭は日本語の世界に切りかわります。書かれる文字も、一字一字が日本語に囲まれます。

つまり、日本語の世界の中に入って日記を書いているのです。したがって、‘in Japanese ’ です。
“ Mary writes a diary in Japanese

「トムと英語でおしゃべりした」なら、‘‘ I talked with Tom in Englishです。




「~ の点で」「~ に伝え届く」という意味の前置詞‘ a t ’ ‘ t o ’の使い方

トムは、数学( m a t h ) が得意でして、ときどき弟に教えています(「数学」は形がありませんから、裸の名詞)。
「数学が得意」は、B パターンで「トム、すぐれている( g o o d)、数学の点で」と考えます。“ Tom is good ~ . ” ですが、「数学の点で」は?

「ちょうどそのところにいる」という‘ a t ’ を使うのです。

トムがすぐれた力を発揮する場所( 場面) と見るわけです。したがって、“ Tom is good at math.”です。

「弟に数学を教えている」は、「トム、教えている、数学を、弟に」ですね。習慣的なことですから、動詞は現在形で、‘ Tom
teaches math 弟に. ’ です。

その「弟に」は、トムが自分の頭の中の知識を弟の頭にまで届かせる、ということですね。その頭どうしの関係を位置関係としてとらえると、どうなりますか?

知識が届く地点です。‘ t o ’ ですね。トムには弟が二人いて、そのうちの一人に教えているようですから、“ Tom teaches math to one of his brothers.” です。

‘ t o ’のそういう使い方は、いろいろな場面であらわれます。

たとえば、「オレ、そのニュース、ボブに伝えたよ」の「ボブに」は、「ボブのところまで伝える」ということで、‘ to Bob ’です。

“ I told the news to Bob.”と言います。

「オレ、あの車は友だちにあげたよ」なら、‘‘ I gave that car to one of my friends.” です。
「車」が友だちに届くからです。



「~ のために」の意味の前置詞 for

ボブは、料理が得意で、きのうは家族のために夕食を作りました。

「ボブは料理が得意」は、“Bob is good at cooking.” です( 料理= c o o k i n g)。

「家族のために夕食( d i n n e r)を作った( m a d e )」は、
“Bob made dinner for his family yesterday.”
です。

この場合の「作る」は、ナベを用意したり、野菜を切ったり、肉を焼いたり、ということなどの行動を指しますね。「家族のために」ということがあってもなくても料理は作れます。

だから、「家族」は、作るルートの行き先にすぎません。作る段階での方向です。‘ f o r ~ ’ なのです。

「私、それ、母に買ってあげたんです」も“ I bought it for my mother.”です。「買う」というのも、いろいろと選んでみたり、お金を払ったりという行動自体を指します。「母」は、買う段階で頭に浮かぶ行き先です。

‘ t o ’ と混同しがちですが、「作る」「買う」は、「だれかに」がなくても、それ自体はできる、と考えることです。

「教える」「あげる」は、「だれかに」をことばとして言うかどうかはともかく、相手がいないとありえない行動ですね。知識やものの届く先があってはじめて「教える」「あげる」です。そういうときは‘ t o ’ なのです。

念のためですが、ちょっと注意。
「作ってあげる」「買ってあげる」という日本語は、「作る( 買う)」と「あげる」の二つの動詞が「て」で結合してできています。

言い方としては、「作る( 買う)、そして、あげる」という連続した動きを縮めた形になってはいます。しかし、意味としては、「だれかのために作る( 買う)」ということですね。

動詞を二つ結合して、たとえば「作り上げる」「買い上げる」( 飛び上がる、書き入れる、倒れ込む、・・・) と言う場合、これは一般に「複合動詞」( 複合語の一種) といわれます。それとはちょっと形がちがいますが、「作ってあげる」なども、このサイトでは、複合動詞としておきます。

英語には、こういう複合動詞はありません。前置詞が動詞のような意味を含んで働きますので、必要がないのです。‘ f o r ’が「作る」につながれば「だれかのために作る」となるので、日本語にすれば「作ってあげる」です。



「~ に乗っている」の意味を表す前置詞 on

トムの弟は、数学の勉強が終わったあと、いま、テレビでサッカーの試合を見ている、としましょう。

「テレビを見ている」なら“ He is watching TV.”でしたね。

でも、サッカーの試合を見ているのです。テレビは、試合が映っている画面です。「サッカーの試合」( a soccer game ) と「テレビ」の位置関係とは何?

おもしろいもので、‘ o n ’ を使うのです。「試合」が「テレビにくっついている( 乗っている)」と見なすのです。

だから、“He is watching a soccer game on TV.”です。「ラジオで」も‘ on radio’ ですよ。
「テレビ( ラジオ) をつける」も‘ o n ’ です。「つける」の動詞は「切り替える」( t u r n ) で、‘turn on TV ( radio) ’です。電源をテレビに接触させるということですよ。


~ を主にしての意味を表す前置詞 by

トムは、車をもっていて、ときどき車で学校に通っている、としましょう。

この「車で」は‘ by car ’ でしたね。“ Tom goes to school by car.”です。

どうして‘ b y ’ か?

さきほど、‘ b y ’ は「~ のそばにいる」という位置関係をあらわしましたよね。

「弟は学校のそばにいる」の例で、です。
「学校のそば」は、「学校」から「弟」を見たときの位置関係です。「弟のそばに学校がある」( 弟が学校をつれている) というのではありません。学校は動きませんからね。

だから、その場合は、「学校」を主( 中心) にして「弟」を従に見る、という位置関係でした。あえていえば、「学校に見られている場所に弟はいる」ということです。それが‘ b y ’です。

「車で行く」は、運転する人が主に思えますが、車をつれているのではありません。車の助けを借りていますから、どこかに行くときは「車」が主です。「バスで、電車で」も、乗りもののほうが位置関係を見るときの主です。だから、‘ by car (bus, train) ’です。

迂回路のことを「バイパス」と言いますね。‘ b y p a s s’です。「主要道路のそば( (by the highway ) にある道( p a s s )」を一語であらわしたのです。

ちなみに、「徒歩で」は‘ on foot’です。歩くというのは、「足」に全身が乗って進みますからね。「足」が主でも、こればかりは歩く主人と切り離せません。



「~ から出てくる」の意味を表す前置詞 from

‘ f r o m ’ は、「~ から」というはじめの場所( 起点) をあらわしました。

したがって、たとえば「トムは、アメリカ出身です」も‘ f r o m ’を使います。「トム、いる、アメリカから出てきて」と考えて、Tom is from Americaです

「彼女は、性格の面で、母親とはちがいますね」も、「母親」を性格のはじまり( 起点) と見ます。「ちがう」は形容詞で
‘ d i f f e r e n t ’ で、B パターン「彼女、* 、ちがう、母親と、性格の面で」と考えます。 “ She is different from her mother in characterです( 性格= c h a r a c t e r ’)。
( * は、B パターンの「何が」と「何だ」のつなぎ役です)

「性格の面で」は「性格という世界の中では」と見ますから‘ i n~ ’ です(‘ c h a r a c t e r ’ は形がないので裸の名詞)。

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