15分でわかる!比較級と最上級の使い方とそのポイント

講義が終わって、メアリーがトムのところに行きました。

Tom 
Are you going to Australia next year?

Mary
Can you say that one more time?

このone more time’とは、どういう意味?

‘redder':比較級
単純な例からいきます。
大きなリンゴがあるとしましょう。
This apple is big.

「大きい」とか「小さい」というのは、「ふつう」( 平均的な大きさ) と比較しているから、そう見えるわけです。ふつうより大きいから「大きい」です。

比較するものがなければ、大きさ( 直径○ センチなど) が見えるだけですね。しかし、「大きい」( b i g ) と言うなら、無意識に「ふつう」の大きさを基準にして比較した結果なのです。

「大きい」「長い」「良い」「かわいい」その他、形容詞というのは、何かと比較してできていることばです。一つだけを見て「かわいい」などと言う場合も、漠然と「ふつう」を相手にしています。(「数」などを除く。日本語でも「もっと~ 」と言える形容詞をいまは考えます)。

下に、Y とZ のリンゴがあります。



「Y のほうが大きい」ですよね。
二つを直接くらべた場合、日本語は、「Y のほうが( Z より)」という言い方で「Y の勝ち」としますね。

直接対決の場合は、「ふつう」という基準は関係なくなります。Y が「ふつう」より小さくても、「Z より大きい」のです。

日本語では、「大きい」ということば自体は何の変化もありません。
ところが、英語は、直接対決の場合、こう言います。

Y is bigger.

YとZの直接対決で大きさの勝ったほうは、‘ big ’に‘-er ’ をつけて‘ bigger ’ になるのです(‘ stop ’に‘-ed ’を つけると‘ stopped ’となるように、‘ big ’は発音上の問題で‘ g’ を重ねます)。

‘ bigger ’一語で、「?のほうが大きい」「?より大きい」という意味ですよ。だから、‘ bigger ’と言えば、くらべた相手が必ずいます。その相手を言わないとわからない場合は、“ Y is bigger than Z .”(YはZよりも大きい)です。「?とくらべて」 という意味の‘ than’(接続詞)を使います。

‘than’は接続詞なので、本来は「主語つき子文」を率いてきますが、「親文」と共通している部分はくりかえさないのがふつうです。たとえば、「彼は彼女より背が高いは‘‘ He is taller than sheですthan she isと言ってもいいのですが、‘ i s ’はたいてい省略されます。

注意:
‘ than she is tall’の略のように思えます が、‘ tall’と言うと、「ふつうより背が高い」となってしまいます。ここは、直接対決なので、 「ふつう」は関係ありません。

省略された‘is ’は、「彼女のいまある姿」という意味です。「彼」が息子で「彼女」が母親とすると、「子どものころの彼女より」なら“? than she was as a child.” で、‘was’ は略しません (as?=?のころ)。

なお、‘ than her ’と言うことがありますが、 その場合の‘ than ’は前置詞です。

‘ bigger ’ ‘ taller ’のように、もとの‘ big ’などが変化した形を「比較級」といいます。もとの‘ big ’は「原級」。

「もっと?」といえる形容詞には、必ず比較級があります。

たとえば、YとZの色をくらべると、Yのほうが赤いでしょ。
Y is redder (than Z).

‘ red ’に-er ’をつけて‘ redder ’ です。

‘happy’ ‘glad’ の比較級は ‘ happier ’ ‘gladder’、‘kind’ は‘ kinder ’、‘ old ’ は‘ older ’ .....。




比較級 moreを使うパターンとその例文

ただ、‘ interesting ’ (おもしろい)などのように、母音が二箇所以上ある語の場合は、自ら比較級に変化はできません。前に‘ more ’(もっと多い)を置いて‘ more interesting という言い方になります。

‘ more ’自体が、‘ many ’あるいは‘ much ’(多量の ?)の比較級なので、その助けをもらっているわけです。

【このサイトでは、比較級の例を列挙することはやめておきます。 気になる形容詞を一つひとつ辞書で調べると、おもしろいです よ。

「青い」(blue )、「お腹がすいている」(hungry )、「すてき」(nice)、「美しい」(beautiful)の比較級は?

いくつかの特殊な語を除くと、‘-er’型か‘ more ’型のどちらかです。】

この‘ more ’は、自分自身が形容詞の比較級として、うしろの名詞を飾ることがあります。

たとえば、‘‘ I need more moneyと言えば、「もっとお金が必要なんだ」という意味です。くらべる相手を言ってはいませんが、「いまより」であることはとうぜんですね。

‘ one more time ’は、「もっと多い」という程度を数で限定しています。「(いまにくらべて)一つ多い回数→もう一回(一度)」ということです。‘ two more times’なら「あと二回」ですね。

メアリーの “Can you say that one more time? ” は、「もう 一度、言ってくれる?」と言ったのです。

‘ no more?’もよく使われます。
「いまにくらべて、少しも多くない」という意味です。つまり、「これ以上はない」ということですね。

“ We want no more warなら、「これ以上はない戦争を望む」、つまり、「戦争はこれ以上は望まない(もうイヤだ)」の意味です

高校レベルの英語ですが、
“ I have no more than a thousand yen.”
のような文を苦手にする人が多いようです(a thousand yen =千円)。

‘ more ’は、「もっと多くのもの」という名詞にもなるので、 「千円にくらべて少しも多くないものをもっている→千円しかないよ」という意味です。金額についての‘ more ’の程度が‘ no ’ (無)ということなのですよ。

これが‘‘ I do not have moreであると、「千円にくらべてもっと多いもの」をもっているかどうかの問題になります。
‘ not ’だから、「そんなのはもっていない」ということです。 したがって、「もっているのは千円以下」となります。

‘ no mor e’は、けっこう多用されていて、‘ not ’そのものの代わりに使われることもあります。ただし、「まるで当てはまらない」「ぜんぜんちがう」という強い感じですよ。

たとえは、“ I can no more swim than you can.” と言ったと しましようか。

「ポクはまるで泳げない」という意味ですが、‘ m o r e ’があるから、相手とくらべて少しも多くない、ということです。そうすると、相手も泳げない人ですね。

それを‘ than you can ’と言っています。「君は泳げる」のように見えますが、「君ができる程度よりも少しも多くなくて、まるで泳げない」という意味ですよ。ややこしい言い方ですね。
‘ than you can ’は、「君と同じだよ」というつけ足しです。

もう一つ。受験界で有名な「クジラ(whale )は、 馬と同様、魚ではない」という高校生泣かせの文があります。
“ A whale is no more a fish than a horse is. ” です。

あまりに奇妙な文で、日本語でも英語でも、こんな文はだれも言いませんよ。このサイトでこれを扱うと、こんな文がまたまた生き延びてしまって、よろしくないのですが、でも、高校生のためにちょっと一言。

“ A whale is not a fish than ?と言うところ、‘ not ’ を 強めて‘ no more ’に変えた文です。「魚とはぜんぜんちがう」 と言っているのです。

ただ、‘ no more ’ (少しも多くない)なので、クジラと同じく魚ではない動物を引き合いに出して、つけ足したんです。イルカでもいいのですよ。犬でもネコでも。
なお、‘ a horse is ’は「馬が現在ある姿」くらいの意味です。
馬のいまの姿は、魚であるわけがないですよね(太古の昔は、 どうだったんでしょう)。




副詞の比較級

次の‘ hard ’ ‘ slowly ’などは、名詞を形容するのではなく、「勉強する」などの動詞にかかることばです。一般に 「副詞」といわれますが、これにも比較級があります。

I must study harder.
=もっと一つ所命に勉強しなくちゃ。

Could you speak more slowly?
=もっとゆっくり話してくれますか?

いずれも、「いま」とくらべているのです。
I will do better tomorrow.
=あしたはもっとうまくやるよ。

「うまく」は‘ well’ですが、比較級「もっとうまく」 は‘ better ’で、原級とはまるで異なります。

‘ better 'は、very much (とても多く)の比較級としてもよく使われます。

夏より春のほうが好き。
=I like spring better than summer.
「春がとっても好き」(I like spring very much.)を夏とくらべたのです。‘ than summer 'は、‘‘?better than I like summer.”の略です。

ボブよりポクのほうがメアリーを愛している。
=I love Mary better than Bob does.

これは、‘‘?than Bob loves Mary のことで、‘ does ’ はloves ' の代理。これは省略しません。それを省略して‘‘?than Bob.” とすると、「ボブよりメアリーが好き」(?than Ilove Bob)と いう意味になってしまいます。





最上級の英語表現で気をつけたい3つのポイント

さっきのリンゴXが三つのうちで一番大きかったですよね。

英語にすると、次です。
X is the biggest of the three apples.

三点、注意
① 原級に‘ -est’をつけると、「一番大きい」の意味になります(それを「最上級」と呼ぶ)。‘ more ’型は‘ most ’ を前置きにします。

② 「一番」だから、敬称の意味で‘ the ’を前置きにします。 ただし、最上級自体に‘ the ’を前置きしたのではなく、‘ the biggest apple ’のことで、略された名詞‘ apple ’の前置きです。

範囲を示す場合は、‘ of?’とします。ただし、「日本で一番」のような場所を範囲とするときは、‘ in?’。
M t. Fuji is the highest mountain in Japan.
=富士山は日本で一番高い山(high [ hH]=高い)

This book is the most famous of all.
=全部の中では、この本が一番有名だ。(famous= 名高い、有名だ)

It is the best song.
=それが一番いい歌だ(best = goodの最上級。比較級は、これもbetter)

He swims fastest in our school.
=彼は、学校では泳ぎが一番速い。
‘ fastest ’はfast の最上級。副詞で、動詞にかかる(あえていえば「速く泳ぐ」)。うしろに名詞が略されているのではないので、‘ the ’は原則的に使えませんが、 最近では使う傾向になっています(ことばは変化するものです)。

なお、同じ意味のことを言う場合は、次のBパターンで言うほうがふつうですよ(念のため)。
He is the fastest swimmer in our school.
(この場合の‘ fast ’は形容詞swimmer =泳ぐ人)

I like spring best.
=春が一番好き。(この‘ best’は、副詞‘ well’ =「よく、十分に」の最上級)

I like roses better than any other flower.
=他のどんな花よりバラが好き。
(比較級を使って「一番」を言うことも、このようにできます any=どんな  other=他の。こういう場合、うしろの名詞は単数。‘ flowers’ではない)





同じ程度を表す英語表現 ‘ as ... as’

「XはYと同じくらい」と言うことがありますね。「大きさ」 でいえば、次の英語になります。
X is as big as Y.

「同じ」なので、比較級は使えません。前の‘ as ’が副詞「同程度に」、うしろの‘ as ’が接続詞「?に即して見ると」です。

応用例が多いですよ。

Tom is as tall as Bob .=トムはボブと背丈が同じ。

She can run as fast as he .=彼と同じくらいに足が速い。

Please call me as soon as you arrive at the station.
=駅に着いたらすぐに電話して。
(「駅に着く」のを基準にして、同程度に「すぐに」で、‘ as soon as ’=?したらすぐ)

The school has as many as 2,000 students. =その学校には2 0 0 0人もの生徒がいる。

As far as I know, she is the oldest teacher in this school. =私の知るかぎり、この学校では彼女が最年長の教師だ。
(far =遠くに。知る範囲を遠くまで見渡す、ということ)

He can speak English as well as French.
=英語だけでなくフランス語も話せる。
( as well as’ で「?もまた“He can speak not only English but also French.” とも言えます)

Please come home as quickly as possible.
=できるだけ早く帰ってきて。
(“ as is possible for you.” の略。‘ is ’ の主語「直面している状況の‘it’」が欠けた特殊な例possible =可能な)

他に原級を使う例です。

I am too old to do the job.=その仕事をするには齢を取りすぎている(too 副詞=あまりに)

I am so old that I can’t do the job.=歳をとっているので、 その仕事はできない。
(上の‘ too old to do ’の文と意味は同じ。
‘ s o ’は「とても、それほどに」くらいの意味。「その仕事がで きないほどに歳をとっている」という感じで、‘ that’は「主語付き子文」を率いて‘ so old’に呼応する接続詞)

She was kind enough to show me the way.
=親切にも道を教えてくれた。(教えてくれるくらいに親切、 ということ。‘ enough ’は形容詞のうしろ)




比較級を使った練習問題

少しだけ練習。次の文を英語にしてください。
① もっと速く走らなくてはダメ。

② あれよりこっちの車のほうが素敵(cool:‘-er’型)。

③ メアリーがうちの大学で一番美しい(「美しい女性」とするのがふつう。美しい=beautiful、‘ more ’型)

④ 全科目の中で数学が一番好き。

⑤ コーヒー、もっといかがですか?



解答
① You must run faster.

② This car is cooler than that one. ( one =同じ種類の一つのもの。この場合は「車」のこと)

③ Mary is the most beautiful girl in our university.

④ I like math best of all of the subjects.

⑤ Would you like to have some more coffee?

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